シンガポール滞在も慣れてくると、MRTは駅まで遠くて乗り換えも大変、毎回タクシーに乗るほどではないし、そもそもタクシーの待ち時間が嫌、など、移動に関する不満が出てきませんか?
特に滞在するホテルが駅からちょっと遠かったりするケースは多いと思います。外出の度に駅まで歩いたり、タクシーを探したりすると、それだけで時間も体力も取られてしまいます。MRTの場合、乗換が遠くてやたら歩かされるといったことも多々あります。
そんな時に、目の前にバス停があってバスが次々やってくる。これに乗れたら便利なのに…なんて思ったことがある方、多いのではないでしょうか。
そうなんです。バスに乗れると移動が格段に便利になって時間が大幅に節約できます!バスはシンガポール内を縦横無尽に、それこそ網の目のように路線がめぐっています。MRTでは駅から歩いたり乗り換えが必要だったりする場合でも、バスはダイレクトに目的地の目の前まで移動できることが結構あります。
でも、慣れていない外国のバスはハードルが高いのは事実。乗り方もわからないし、そもそもどのバスに乗ったらいいの?料金はどうやって払うの?危なくない?と疑問だらけですね。
この記事を見つけてくださったあなたはもう何も心配いりません。実はシンガポールではバスに乗るのはとっても簡単!。必要なアイテムはたったの2つだけなんです!
ルート検索アプリとEZ-Linkカードがあればバスに乗れる!
シンガポールでバスに乗るには、
①ルート検索アプリ(Google mapなど)で現在地から目的地までをルート検索。
②乗車時&降車時にEZ-Linkカードをタップという基本さえ押さえておけばOK!
この後、実際の画面や行動を追いかけながら詳しく説明していきますが、どのバスに乗ったらいいか、バスの時刻、乗るバス停の場所と行き方、ルート、降りるバス停と目的地までの行き方など、必要な情報がGoogle mapを使えば一発で検索できます。
Singapore Tourist Pass(シンガポールツーリストパス)もEZ-Linkカードと同じように使えますが、Standard Ticket(スタンダードチケット)ではバスには乗車できません。
また、現金でも乗車できますが、運転手に行き先を言って小銭で支払うのでかなりハードルが高く、料金もEZ-Linkカードの2倍のS$1.7~と高く設定されています。ローカルの人が現金で支払っている姿はあまり見ることがありません。
バスに乗ろう!5ステップ<実践編>
それでは実際にルート検索からバスの乗り降りまでを追いかけていきましょう。アプリでルートを検索して乗車、料金支払い、降車までを5ステップで説明していきます。
①アプリでルート検索
②乗車するバスのナンバーとバス停を確認
③バス停に行く
④バスに乗る
⑤料金を支払って降りる
というわけでチャイナタウンからカヤトーストで有名なYYカフェまで移動し、カヤトーストを食べてから、ラッフルズホテルまで行ってみましょう!
使うのはルート検索アプリの定番「Googleマップ」です。バスだけではなくMRTのルートも確認できるので、覚えておくととても便利です!
地図の右下にある青丸に矢印のアイコンを押すとルート検索の画面になります。
「現在地」は現在いる場所からの検索なので入力は不要
「目的地を選択」をタップ
目的地の名前を入力してください。主な場所は日本語で入力すれば候補が表示されます。「地図上で選択」で地図から場所の指定もできます。
今回の例題では「YY」と入力すると、「YY」で始まる場所の候補が表示されます。一番上の「YY Kafei Dian」が目的地なのでタップ。
車、電車やバスの公共交通機関、徒歩、タクシーなどの検索結果一覧が表示されます。
電車のアイコンが公共交通機関なのでタップします。
おすすめのバスルートとその他のバスルート、MRTのルートなど複数のルート候補が表示されます。
「おすすめの経路」はナンバー961番のバスで、バス停まで5分歩きバス乗車でトータル18分。目的地の前まで行けます。MRTだとDowntown Lineに乗車、到着駅から9分歩いてトータル24分。時間がかかるうえに歩く距離も長い。
赤道直下で年中真夏のシンガポールでは、歩く時間が短いバスが圧倒的に便利なのがわかりますね。
ちなみにバスのアイコンの隣にある緑地に黒字の数字がバスの路線ナンバーです。
バス停とバスの行先表示板にこのナンバーが大きく表示されているので、このナンバーを目印に探せばよいのです。
「おすすめの経路」をタップすると、地図上のルートと移動情報の詳細が表示されます。
地図上のバスのアイコンに無線マークがありますが、GPSの現在位置表示に対応しているという意味で、バスの実際の現在位置が分かるので便利です。1~2分ごとの更新なので完全に正確ではありませんが、遅れの状況もわかるので心理的に安心です。
また、画面の「徒歩5分(350m)」「徒歩2分(100m)」の右側にあるアイコンをタップすると、乗車するバス停までと目的地からのルートが地図上に表示されます。
ルートを決定したら「開始」のアイコンをタップしましょう。ルートガイドが始まります。
オーチャードロードなどの多くのバス路線がある通りでは、路線によってバス停が別になっている場合があり、目的のバス停が1ブロック先なんてこともあります。
ルート検索した時は地図上のバス停の場所を確認してください。各バス停には止まるバスの路線ナンバーの表示があるので、乗りたいバスのナンバーがあるかを必ず確認してください。
バス停は下の写真のように、バスのシンボルマークの表示板と屋根付きの待合所がセットになっています。この表示板に乗車するバスのナンバーがあることを必ず確認しましょう。下の写真では例題の「961」が記載されていることが確認できます。
例題の「961」が来たら、手を水平に上げて乗車するよと合図しましょう。たくさんの人が待っていたら基本的に止まってくれますが、合図をしないと通り過ぎていってしまうことがあります。
バスは前の扉が乗車口、後ろが降車口です。(混んでいるときなどは前から降車する場合もあります)
乗車すると読み取り機が左右に一台ずつあるので、どちらかにEZ-Linkカードをタップします。(写真は降車用ですが、乗車用も機械は同じです)
「ピッ」と鳴るまでしっかりタップしてください。
車内は明るく清潔です。
2階建てバスの2階部分はこのようになっています。バスは車高が高いため普通のタイプでも眺めがよく、特に2階建てバスからの景色は、普段は見ることができない目線の高さでシンガポールの街並みを楽しめるのでとってもオススメです!
バス移動はここが一番ハードルが高いのではないかと思います。検索結果のバス停の数(例題だと「4駅(11分)」)の部分をタップするとバス停の一覧が表示されるので、バス停の案内板か屋根の部分に書かれたバス停の名前を確認しつつ、GPSの現在位置と見比べるのがいいと思います。
降車するバス停の手前になったら降車ボタンを押します。降車する人が多いと、それぞれボタンを押しまくるので何回もピンポンと鳴ります(笑)。
降車時にもEZ-Linkカードをタップします。しっかりタップして乗車料金と残高が表示されたことを確認して降車してください。
※2019年12月28日よりMRTとバスの乗車料金が改訂され、初乗り0.92S$からになりました。それでも80円前後と安い!
最近は次のバス停を表示するバスも増えてますが、まだ少数派のようです。
いかがでしょうか。シンガポールのバス移動の流れが想像できたかと思います。あとは実践あるのみ!
2階建てバスの最前列はシンガポール観光の特等席
MRTは地下を走るため景色を眺めることはできません。その点、バスは徒歩やMRTでは通らないような道も通るので、座りながらシンガポールの観光ツアーが出来てしまいます。
例に挙げた961番のバスは、ナショナル・ギャラリーやビクトリア劇場、セントアンドリュース大聖堂などの歴史的建築や、遠目にマリーナベイサンズを眺めることができ、最後は新装したラッフルズホテルで下車するルートです。バスでの移動は景色が楽しめるので、次はここに来てみたいな、このエリア気になるなという風に、旅行の楽しみが広がることは間違いありません!
そしてバス移動する際にぜひ乗ってみてほしいのが2階建てバスです。最初にシンガポールで2階建てバスを見た時には、ロンドンバスが走ってる!と興奮しました(笑)
特にこの2階席の最前列はシンガポール観光の特等席です。普段は経験できない目線の高さで車道を走行するのは迫力満点。他の車や歩道を歩く人、建物を上から見下ろしながら走り、目の前に街路樹や信号機がぶつかりそうな距離で迫るのには思わず身をすくめてしまいます。
2階建てバスの階段は急な造りになっているので、気を付けてくださいね。
はカトン地区を走る2階建てバスの最前列から撮った動画です。
ぜひ、この記事でバス移動をマスターして、シンガポール観光をさらに楽しく快適に充実させましょう!