先日こんなツイートをしたところ、我が家に電動ミルとサイフォンコーヒーがやってきました。
見た目も可愛くて、今では毎日サイフォンでのコーヒーを楽しんでいます。手順は少し複雑ですがきちんと守れば一度目からカフェ並みに美味しいコーヒーを飲むことができるんですよ!
実際に、カルディのカフェオレブレンドをペーパーフィルター用に挽いてもらったのが余っていたので、最初はそれを使ってサイフォンコーヒーを試してみたのですが、なんだこの香りの濃さと味の奥深さは…!という衝撃を受けました。挽きたての豆を使わずとも段違いのおいしさが味わえるんです!
その後、近所のコーヒー豆やさんで挽いてないエチオピアの豆を買い、電動ミルで挽きたてをつくりサイフォンで淹れたところ、完全に「1杯500円ででてくるカフェの味…!」となりました。
おうちでの珈琲がおいしくなって、更に淹れる過程が実験みたいで楽しく、優雅な時間が過ごせるサイフォンコーヒーは、コロナで自宅待機を強いられている身には欠かせない癒しアイテムとなりました。
こちらの記事では、初めてサイフォンコーヒーを購入する方にオススメのタイプを調べ、淹れ方を分かりやすく丁寧にまとめてみましたので参考になれば嬉しいです。
初心者さんはペーパーフィルターのサイフォンを
サイフォンコーヒーを初めて使用する方は、まずペーパーフィルターを使用するタイプのサイフォンを購入してください。
サイフォン用のフィルターは丸い形をしています。
サイフォンコーヒーのフィルター部にネル(布)を使用するタイプは、初心者が扱うと味が安定せず薄くなりがちという欠点に加えネルの取り扱いが繊細なため珈琲をいれること自体が面倒になってしまうという恐れがあります。
オススメは我が家にやってきたのと同じハリオの「HARIO-MCA3」(コーヒーサイフォンモカ)というサイフォンです。この記事を書くにあたりいろいろ調べてみたのですが、いろいろなサイトの口コミを見ても初サイフォンの人が扱いやすいと評判でした。Amazonのレビューでも128人評価し★4.6と高評価。
最高3人分(360mlなので実質マグカップにたっぷり2杯分)なので、3人以上で珈琲を毎朝飲む場合やガブガブ量を飲むタイプの方には向いていませんが、わたしにとってはストレートで飲むのにとてもおいしいコーヒーが抽出できて、カフェオレにするのにもちょうどよい量に思います。
同じくHARIOで5杯用のサイフォン(TCA-5)もありますが、こちらはネルフィルター用になってしまうのでご注意ください。また、下のフラスコの口が狭く、洗いづらそうです。
また、ネルを使うものや高級なものは1万円前後するものもありますが、最初に紹介したHARIO MCA-3は5,000円ほどで購入できます。サイフォン本体にアルコールランプもセットでついてくるので、他に必要なものはペーパーフィルターとアルコールランプ用の燃料用アルコールくらいです。
後に触れますが、サイフォンでのコーヒー抽出には「攪拌」という工程があります。この時に専用の竹べらの方がよいとする記事も見かけましたが、木製のスプーンなどガラスを傷つけない器具やマドラーがあればそれで充分とも思います。
サイフォンコーヒーを淹れる前に確認すること
さて、コーヒーを淹れる前に、アルコールランプに十分な量のアルコールが補填されているか確認してください。
8分目くらいまで入っているのが理想です。半分以下だと爆発の危険性があるので毎回必ずチェックしましょう。また、アルコールランプの場合途中で火力の調整ができないので、芯はあまり出しすぎない方がよいです。
サイフォンの各パーツにヒビなどがないか確認してください。また、下のフラスコの外側に水滴などがついている状態で火にかけるのもやめましょう。
サイフォンコーヒーは手順が多いので、準備できるものは揃えておく方がスムーズです。「カップを出す、お湯を沸かす、豆を挽く」などは事前に、「アルコールランプ、マドラー、タイマー、タオル(水滴などの拭き取りように)」などの必要な道具もサイフォンの近くにセットしておきましょう。
いろいろな決まり事が多くて嫌になる?なんのなんの!できあがりの珈琲を口にしたらきっと忘れてしまうほどの手間です!
おいしいサイフォンコーヒーの淹れ方
- お湯を沸かす
まずお湯を沸かしておきます。ケトルでもやかんでも大丈夫です。一度沸騰させたお湯をフラスコに移すことで、時短になるし、アルコールランプの消耗も抑えられます。また、コーヒーもクリアな味になるそうです。
- フィルターをセットする
フィルターをセットします。金属の棒が中央から飛び出ている方を上、ボールチェーンのついている方を下にして、ペーパーフィルターを挟み込む形になります。上側の中央のねじをフィルターの穴、そして下側の中央の穴に入れくるくると回します。
また、コーヒーフィルターにも表と裏があります。ざらざらしている方が上と覚えましょう。見て分からなければ触って確かめてみると違いがわかると思います。
こちらは悪い例です。コーヒーフィルターをセットする時に、ねじを最後まで回すとヒダができてしまうので、ヒダのできないように軽く留めましょう。
上の写真のようにヒダのない状態でセットができたら、サイフォンの上のボール(ロート)に中央のでっぱりをもって、そっと落とします。
- ロートの出口にフックを引っかける
ロートにフィルターをセットしたら、ロートの出口から出ているボールチェーンを下にひっぱり、フックを出口の端にひっかかるようにします。
この工程を忘れると、コーヒーが逆流しめちゃくちゃ不味くなります。
もしやっちまったら練乳かコンデンスミルクをありったけいれてベトナム風コーヒーにするという奥の手もあるから覚えておこう。
フックをセットしたら、もう一度ロートを上から覗いてみて、位置がきちんと真ん中にきているか、大きくヒダができていないか確認。
- コーヒー豆を入れて平らにならしておく
サイフォンコーヒーに適した豆の挽き方は「中挽き」。カルディでペーパーフィルター用にコーヒー豆を挽いてもらうと「中細挽き」なので、それより少し大きな粒が残る程度です。
もちろん、ペーパーフィルター用に既に挽いてもらったものを使用しても、細かい分油分がでる程度で問題ありません。サイフォンの場合、コーヒーは挽き方が細かくなるほど、抽出時間も短くしていきます。
冒頭にも書きましたが、初めてサイフォンコーヒーで使用した豆はカルディで購入した「カフェオレブレンド」でしたがとてもおいしくいただけました。むしろ最初は、いつも使っているお豆で淹れたほうが味の違いに感動できるかもしれません。
1杯あたり10g~13gくらいがおいしくいれられる目安になります。
フィルターをセットしたロートに挽いたコーヒー豆を入れて、平らにならしておきましょう。
- 下のフラスコにお湯を入れる
さあ、もうすぐ抽出です!下のフラスコに予め沸かしておいたお湯をいれましょう。
コーヒー豆の重さによりけりではありますが、コーヒー豆10gで140mlのお湯が目安。この内20mlはお豆を蒸らすのに使われると思ってください。これを基準に自分好みの量を調整していきます。
紹介したHARIO-MCA3はフラスコにお湯の量を示すメモリがついているので便利です。メモリを使用する場合はメモリよりも少し上のラインまでお湯を入れてください。
- アルコールランプに火をつける
いよいよアルコールランプに着火します。火はフラスコの真下、中央にくるようにしましょう。上のロートは写真のように斜めに差し込み、沸騰するまでは、ボールチェーンに火が直接当たらないようにしてください。
- 沸騰したらロートを垂直にし、攪拌して45秒
次が少し忙しない手順となりますので、近くに攪拌のためのマドラー(木製のスプーンでもOK)、時間を計るためのタイマー(スマホでOK)を用意しましょう。
ぽこぽことお湯が沸いたら、上のロートを垂直にし、ゴムの部分がはまるようにします。この時、下のフラスコを支える金具の部分には触れないようにしてください。火傷しちゃいます!
お湯が上がってきたら攪拌します。上の方のお豆と下の方のお豆に均一にお湯を染み渡らせるためなので数回くるくるすればOKです。この時フィルターにマドラーやスプーンの先が触れないようにしてください。
攪拌し終わったらすぐに時間を計ります!お豆の挽き方や焙煎濃度によっても変わるそうですが、30~45秒くらいがオススメです。
HARIOの説明書には1分程と書いてありますが、お豆によっては苦みやえぐみが出すぎてしまう場合があります。
- アルコールランプの火を遠ざけて、もう一度攪拌
アルコールランプの火をずらし、ランプの蓋をかぶせて火を消します。スムーズに抽出が進むよう、ここで2回目の攪拌をします。
この攪拌も、フィルターには触れないように。触れると豆が落ちてしまい、雑味の原因にもなってしまいます。
フラスコの温度が下がると気圧が変化し、コーヒーが下のフラスコに落ちてきます。この瞬間を見守るのもサイフォンコーヒーの醍醐味の一つです!
- ロートを外し、温めたカップに注ぐ
コーヒーの抽出が終わったら、アームを片手で持ちながら、上のロートを外します。
HARIOのサイフォンは、蓋にロートが立てられるので便利です!
温めて置いたカップにコーヒーを注ぎましょう。
お好みでミルクを入れてもおいしいですよ!サイフォンコーヒーはドリップよりも味が濃く抽出されやすいので、カフェオレもとってもリッチな味わいになりますよ。
劇的におうちの珈琲がおいしくなるサイフォンコーヒー、この機会にぜひチャレンジしてみてください!