この冬の旅行ではシンガポール航空を利用し、往路はプレミアムエコノミー、復路はビジネスクラスと違うクラスに搭乗しました。
特に復路に搭乗した新型A380のビジネスクラスは、上質で落ち着きがあり静かな時間を過ごせます。中央2列はつなげてダブルベッド仕様になり、カップルでもゆっくりくつろげるパーソナルスペースでホテルのように快適でした。
その様子をレポートします!
2020年1月からシンガポール航空の新型A380が日本就航!
エアバス社の誇る総2階建てで世界最大の旅客機A380。2019年、ANAがフライングホヌの愛称でハワイ路線にA380を導入して話題になりました。そんなA380を世界で最初に就航させたのはシンガポール航空なんです。
2007年の初就航から年数が経っていることから、シンガポール航空では座席の改修を進めていますが、その新型A380が2020年1月1日から日本路線に就航しました。
実はシンガポール航空のA380は一度日本路線から撤退していたのですが、2019年4月に改修前の従来型が日本再就航、そして1月から新型になったのです。ちょうど予約していた年末年始の便がA380に置き換わったため、往路は従来型、復路が新型と両方のA380を体験できました。
新しいA380ビジネスクラス シンガポール航空公式のビジネスクラス紹介ビデオは必見です!
A380のビジネスクラスは想像以上に上質な空間
それでは、新型A380のビジネスクラスを写真たっぷりでご紹介していきます。
ビジネスクラスはアッパーデッキ(2階)にあり、機体の前方がスイート(ファーストクラス)6席、後方がすべてビジネスクラスで78席もあります。メインデッキ(1階)は前方がプレミアムエコノミーで、後方がエコノミークラスとなっています。
スイートとビジネスクラスはアッパーデッキ専用のボーディングブリッジで機内に向かいます。機内に入るとシートごとに区切られたブースが続いています。曲線を使って落ち着いた配色の機内は、高級感と上質感があり優雅さを感じます。
ほぼ満席でしたが、窮屈な感じは一切なし。座っていれば、ブースの囲いに隠れて見えないのでプライベートも守られています。座席は1列2列1列の配置で全席から直接通路にアクセスできます。
座席にはスリッパ、くつ下、アイマスクのアメニティが用意してあり、いずれもしっかりした作り。通路側にテーブル、内側にシートのレイアウトは全席同じです。
前の座席のテーブルの下にフットレストがあって足を入れる構造です。ビジネスクラス1席はエコノミー2席分の幅があり、シートは身体を左右どちらに預ければいいのか迷うほどのゆとりがあります。足元のスペースも広々。身長180cmの彼でも写真の通り、前の座席まで足が届きません。
左側のフットレストには枕とベッドパッド、毛布が入っています。
パーテーションの下には、サイドポケットがあって機内誌や食事メニュー、ヘッドフォンなどが収納されていました。
サイドテーブルも広々。リモコンや鏡、USB、ヘッドフォン端子など、上部には読書灯とヘッドフォン用のフックがあります。
読書灯の横の模様のようなものはナイトライトで、機内の照明が落ちるとぼーっと光っておしゃれです。
サイドテーブルの下にはタッチパネル式のシートリモコン。右のボタンはテーブルを出す時に使います。
タッチパネルの下にあるのは折りたたみのできるアームレスト。左右にあって、大きなシートの片側に身を持たせる時に使うと快適です。
正面のディスプレイは18インチのタッチパネル。こちらは反応が良くサクサク動きました。シンガポール航空の機内エンターテインメント”クリスワールド”のプログラムは1,000以上あり、見たい映画や日本では公開されていない新作など、内容がとっても充実しています。
画面右側は小物入れ、下のカバーにはUSBと電源があり、タッチ決済のロゴがあるので機内販売などで使うのかもしれません。飛行機の中でもタッチ決済ができるとは…やりおる…。
ウェルカムシャンパンをいただきながら、2人でウキウキして座席周りをいじっていると、男性のCAさんがにこやかに写真を撮りましょうかと声をかけてくれました。丁寧ですがとてもフレンドリーで、その後も、事あるごとに声をかけてくれ、スマートで気持ちのいい対応でした。サービスはやはりエコノミーとは段違いのゆとりを感じられます。
写真を撮ったり撮られたりして、気が付いたらふわっと離陸していました。以前カタール航空のA380に搭乗したときも感じましたが、4発エンジンの機体は音がとても静かなんですよね。
まるでホテル!中央席はつなげてダブルベッドに変身!
ビジネスクラスは1列-2列-1列の並びですが、カップルの人にオススメしたいのが中央席!
隣に座る人が他人なら、真ん中のパーテーションで完全に仕切ることもできますが、カップルや友人の場合は降ろすことが可能。写真は完全に下まで降ろしていない状態ですが、足元にあるロックをかけると下で固定されます。
早速フルフラットのベッドにトランスフォーメーションしましょう!ちょうどCAさんが隣の席の方に説明をしている内容に聞き耳を立てながらベッドメイキングをしていきます。
まずはシートから降りてサイドパネルのフルフラットのボタンを押し続けます。わたしのときはわりとスムーズに動いてくれたのですが、彼の時は、手が乾燥していたのか反応がイマイチでちょっと苦労していました(笑)。
フルフラットになる直前でいったん止め、ベッドパッドを装着します。たたんであるパッドを裏返すようにすると、ポケットになっている部分があるのでヘッドレストにかけ、足元まで伸ばします。もともと座り心地のいいシートなのですが、このベッドパッド、それなりに厚みがあって“寝心地”を良くしようとする企業努力(?)が感じられました。感動ものです。
ベッドパッドが装着できたら、再度ボタンを押してフルフラットにします。
最後にフットレストを引き出します。
シートの横の隙間を埋める形になり、フルフラットベッドの完成です!
パーテーションを降ろし、中央席限定のダブルベッド爆誕!もうぱっと見ホテルですよね…。
ちなみに、通常の座席はフットレストが外側にあるので完全なダブルベッドにはならないのですが、バルクヘッド、つまり間仕切り後ろの最前列席は、足元までつながった完全なダブルベッドになるそうです。3席しかないので密着して寝たい場合は早めの予約が必要ですね。
彼は、機内ではなんだかんだ寝ることができないタイプで翌朝はふらふらしてるのですが、このフルフラットのベッドは本当に快適で完全に熟睡したとニコニコしていました。6時間半のフライトで2時間前には食事で起こされるため、3時間程度の睡眠ですが、翌日の疲れが全然違います!
寝る前に化粧室を利用しましたが、これがまたホテルを思わせる上質な内装でした。百合の花が生けてあり、化粧品類は英国王室御用達のペンハリガン!マウスウォッシュやオードトワレまであり、すっきりさっぱり、良い香りに包まれて眠ることができました。
シンガポール航空ご自慢のブックザクック
ビジネスクラスの楽しみといえば、機材の他にフルコースで楽しめる食事が気になりますよね!シンガポール航空ご自慢のブックザクックではなんと40種類ものメニューから事前予約が可能です!
ただ残念なことに、今回搭乗したフライトは深夜発早朝着の便。食事は完全なフルコースではなく少し簡略されたものでした。また、搭乗時に食事のタイミングを離陸後か到着前にするかの確認があり、到着前だと着陸2時間前に起こすけどいいよね?と念押しされます。私たちは到着前にしましたが、離陸後を選択している乗客も少なからずあり、食べてから到着までぐっすり寝るか、先に寝てから食べるか悩むところです。
ビジネスクラスのブックザクックのメニューの様子は別記事でご紹介します!
もうエコノミーには戻れない・・・
シンガポール航空のビジネスクラスは、5つ星ホテルに宿泊したのと同じくらい上質で快適でした。もう1泊ホテルに宿泊することを考えれば、移動の時間をビジネスクラスの快適な空間とサービスでくつろいでも良いのではと思います。
もちろん値段の高さがネックですが、繁忙期を外せば割安のチケットが発売されています。また、別記事でもご紹介したように、繁忙期でもチケットのタイプによってはプレミアムエコノミーに数万円のプラスでビジネスクラスに搭乗が可能です。
一度経験してしまうとエコノミーに戻りたくなくなる禁断の果実、ビジネスクラス。皆さんもぜひ体験してみてください!
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