バルクヘッドシートとは
エコノミークラスの最前列の席のことをバルクヘッドシートと呼びます。エコノミーで旅行をするなら、ぜひ利用したい座席です。
しかし、マイラーの方や飛行機が好き!という方でないと聞きなれない単語だと思います。かくいう私も非常口座席を利用して、エコノミーでもこんなにいい座席があるのだなという体験をしてからいろいろ調べるまで、聞いたこともありませんでした。
バルクヘッド ( =bulkhead) の意味
そもそも”バルクヘッド”って何?という方も多いかと思います。
バルクヘッドとはもともと飛行機ではなく船に使われる用語でした。荷室の区切り、船体の強度を高めるための壁をバルクヘッドと呼んでいたことが始まりです。
次に自動車のエンジン室と乗員室を隔てる壁の名前として使われるようになりましたが、今ではダッシュボードやダッシュパネル、ファイアウォール=防火壁等と呼ばれています。
時と共に、bulkheadは本来の意味から母体を限定せず、「隔壁」「仕切り」など、より広義に用いられるようになりました。
飛行機におけるバルクヘッドの意味
それでは飛行機におけるバルクヘッドとは、どういう意味を持つのでしょうか。
飛行機においては、もともと操縦室と客席を分け隔てる壁のことをバルクヘッドと呼んでいた時代があります。今では、客室のクラスを仕切る壁のことをバルクヘッドと呼びます。
バルクヘッドシートがあるのはエコノミークラスだけではない
言葉の意味だけで解釈すると、各クラスの最前列シートは全て「バルクヘッドシート」ということになります。
しかしながら、エコノミークラスでのみバルクヘッドシートが取り沙汰されるのは何故か。バルクヘッドシートによる恩恵が他クラスに比べ圧倒的に感じられるからですね。
バルクヘッドシートのメリット
足元が広い
バルクヘッドシートのメリットは、足元が広いというのが第一に挙げられます。
同じくエコノミークラスで足元が広く使える非常口座席と比較してみましょう。
非常口座席の場合、機体によって障害物があったりしますが、バルクヘッドシートの場合はそういった機体による揺らぎがほぼありません。
人の出入りが少ない
エコノミークラスの最前列なので、横を人が通り過ぎることはCAさん以外まずありません。
非常口座席のように目の前にトイレがあるため人が溜まったり、横にギャレーがあるからCAさんの作業音がきになったりということもないでしょう。
チャイルドベッド(パシネット)が取り付けられる
バルクヘッドシート特有のメリットですが、乳幼児用の簡易ベッド(パシネット)が取り付けられる造りになっています。
通常バルクヘッドシートは、ANAの場合ダイアモンド会員以上、JALの場合もダイアモンド会員以上と各航空会社のトップステータスを所持していないと指定ができません。
しかし乳幼児連れの場合は会員ステータスに関わらず、事前申請することで、バルクヘッドシートに優先して座らせてもらえることができるのです。
バルクヘッドシートのデメリット
非常口座席でデメリットとなる部分がほとんど解消されているといってもいいバルクヘッドシート。
唯一のデメリットは、肘掛けが固定されるということでしょうか。
前方に座席や機材がない分、モニターが肘掛けに収納されてるので、肘掛けはあがりません。
また、前述のように乳幼児連れの方が利用された場合、泣き声に悩まされることもあるかもしれません。
まとめ
意外と知らない「バルクヘッド」という言葉の由来やバルクヘッドシート特有のメリット・デメリットなどをまとめてみました。
乳幼児連れでない場合、各航空会社の上級会員でないと解放されない座席となりますので、座ってみたい方は(私もですが)、上級会員目指してマイルを貯めていくしかなさそうです。
もちろんプレエコやビジネスで悠々自適に旅行できるようになるのが一番の夢ですが、上級会員になれた暁には、一度は利用してみたいものですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。