純米酒フェスティバル2017秋 参加レポート PART1 は こちら
☆加賀鳶(かがとび) / 石川県 (株)福光屋
加賀鳶 冷やおろし原酒
純米酒フェスティバル2017 秋の陣もいよいよ後半戦。おいしいお弁当をあらかた残して旅に出た身、そろそろ2枚目の味わい券を使う先を選び一旦里(テーブル)に帰らねば…というところで、頭をよぎるのはお友達に味見させてもらった加賀鳶のひやおろし。
お酒なのに、ほんのりきのこのお出汁というか上品でどちらかといえば淡白な奥深い旨味が記憶に蘇り、そうと決まれば他の種類には脇目も振らず、加賀鳶のひやおろしを味わい券で並々カップに注いでもらいます。
うみゃい。
お弁当と味わうお酒はこれで2種類目ですが、塩っけのあるもので味が膨らみ、印象がガラリと変わるのはやはり梵。加賀鳶のひやおろしは食事と一緒だと少々くどくなってくるので勘は外れましたが、それならば酒だけで飲めばいい。単体で飲めばいいんです。お吸い物のごとく、ごくごくといけてしまう美味しいお酒です。
加賀鳶の冷やおろしの後は、テーブル近場の馴染みのお酒を一通り。黒牛や旦、浦霞などをまわります。
☆水芭蕉(みずばしょう) / 群馬県 永井酒造(株)
時間との兼ね合いもあり、初出展の蔵を残しつつも、最後にじっくり飲みたいなと思ったのは群馬県の水芭蕉。
2017春の純米酒フェスティバルでこちらのPUREをいただき感激した記憶が鮮明に残っておりまして、今回他のも試してみよう!と訪れました。
MIZUBASHO PURE
口ではじける繊細な泡、気品漂う香りとオリエンタルなフルーツの甘みがうっすらと感じられた後、薄クリーム色に輝く光の軌跡が頭にふわっと浮かびます。
PUREを皮切りに一通り試飲した後口をついてでたのは「ワインみたい」。すると、そこにいた水芭蕉の方が「そうなんです!」と相槌を打ってくださいました。
なんでも社長さんがフランスに赴いた際、あるワインに感動し「日本酒でもこれがやりたい」と決意して水芭蕉のシリーズが生まれたそう。
純米大吟醸の雪ほたかは群馬県川場村の水と米を使いワインのテロワールを意識した商品、PUREはシャンパーニュの製法で知られる瓶内二次発酵を日本酒の手法に織り交ぜて特許も取得、などなど話を聞けば聞くほど、確かに足のあるワイングラスが似合いそうだなと頷くばかり。
説明を聞きながら、もう一度と飲んでいるうちに、あっという間に水芭蕉シリーズを2周してしまい、もう他のところにはいけないなと踏んで、最後の味わい券で〆のお酒をいただきます。
水芭蕉 Dessert Sake
まだお弁当も残していたので、PUREにするか悩んだんですが、貴腐ワイン好きの私にはたまらなかった、こちらのデザート酒をいただきました。
「これでチーズがあったら最高ですね」とスタッフさんとの止まらない酒談義に名残を惜しみつつも席に戻ります。フロマージュブランでもいいなぁ。
純米酒フェスティバル2017秋 最終結果
水芭蕉Dessert Sakeの後は黒団、黒牛、七冠馬の燗で〆の〆を楽しみ、蛍の光のBGMに促され会場を後に。最後の運試し、お土産のお酒は「天の戸」でした。ゆっくり飲みたいなぁと思いつつ試飲で終わってしまったのでラッキー♪
3種類以上の試飲or味わい券を使ったブースをオレンジ、お友達に味見させてもらったり、試飲が2種類に留まったものを黄緑に塗るとこんな感じになりました。
初出展の「六根」の試飲ができなかったのとこんな時でしか飲まない「獺祭」にまで気が回らなかったのが心残りではありますが、今回も楽しく美味しく至福のひとときを過ごせました。
群馬はお酒ってイメージがあまりなかったのですが、今回初出展でお友達4名が口を揃えて美味しいと言っていた「聖」、佐伯俊男のラベル痴虫シリーズやバランスのとれた旨みのまろやかな「巖」、ワイン好きが惚れる酒「水芭蕉」とユニークながら多くの層に愛されるお酒が揃うなとイメージが一新!
色々飲んでみた総評として新しい発見があるというのは、試飲スタイルのイベントならではの楽しみですね。
来春はまた「梵」でスタートが切れるよう、申し込み開始日をチェックするのを忘れないようにしたいと思います。
純米普及推進委員会の皆さん、株式会社フルネットの皆さん、26蔵の酒蔵の皆さん、お疲れ様でした。そして幸せな時間をありがとうございました!